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2022年

【読書】生きることは自分になること『デミアン』著:ヘルマン・ヘッセ

私にしては珍しく、初めて海外文学に挑戦です。 あの有名なミヒャエル・エンデの『モモ』は読んだことがありますが、大人用(?)の小説はお初ということで。 なぜ読んでみようと思ったのかというと、近所の本屋さんの特集コーナーでオススメされていて手に取りました。 で、初めて聞いたタイトルでしたが表紙のイラストがかわいかったのと、内容も自分と向き合えそうな感じがしたので気になりました。 「でも積読本たくさんあ […]

【読書】ブスのモテ戦略(『周作塾』著:遠藤周作)

この本は、サブタイトルの「読んでもためにならないエッセイ」 のキャッチフレーズに表れているように、 著者の考えを思いのままにつづったエッセイ集です。 ただ、「読んでもためにならない」とはとんでもない! という内容でとても満足度の高い内容でした。 月刊ペントハウスで連載されていた記事を収録した作品です。 このエッセイのターゲットは幅広く、 アラサーくらいの女性に響く回もあれば、四、五十代の男性に向け […]

【読書】疲れて癒しを求めたら読みたい物語(『山の音』著:川端康成)

川端康成の『山の音』を読みました。 今回は作品の紹介と魅力、そして読んで学んだことを中止にお話します。 読もうと思ったきっかけ 川端文学はこれまでに『雪国』と『少年』を読みました。 この二つの作品を読んだ印象として、川端康成の作品はやはり芸術性が強いせいかあまり感動できなかったんですよね。 明らかに私の教養のなさが原因なのですが。 で、「もっとわかりたい!」という思いもあって、川端康成の作品をいろ […]

【読書】気持ちを伝えることが愛とは限らない(『おわりの美学』より「手紙のおわり」著:三島由紀夫)

今回も前回に引き続き『おわりの美学』よりお気に入りの章についてお話します。 手紙のおわり 『三島由紀夫レター教室』や、遠藤周作さんの『十頁だけ読んでごらんなさい。〜略』を読んだ時にも感じましたが、手紙を書くという行為には人との関わり方の本質が現れることをあらためて感じました。 それゆえに、手紙を書くことから学べることはとても多いです。 レター教室に続いてまたまた三島由紀夫の手紙に関する内容ではあり […]

【読書】『おわりの美学』コンプレックスが好きになる。(著:三島由紀夫)

今回は『行動学入門』(文春文庫)に収録されている『おわりの美学』から気に入った章をピックアップしてみました。 この『おわりの美学』では「終わり」の観点から、著者があらゆるものの考え方を述べているエッセイ集です。 三島由紀夫ならではの風刺のきいた文章で、日頃のクヨクヨとした悩みをグサグサとぶった切ってくれるので、読後はちょっと新しい自分になったというか、生まれ変わったような気持ちになれる一冊です。 […]

【読書】行動する前の感情は不安と期待でプラマイゼロ。(『行動学入門』より「行動の心理」著:三島由紀夫)

今回は「行動」における心理に関するお話です。 この章は内容もおもしろかったのですが、ラストの表現が大好きで何度も読み返してしまいました。 要約 行動をしようとする何時間か前に、人はこれから自分が行おうとしていることに思いをはせる。 そこで感じるのは「わからない」という感覚である。 この「わからない」という感情は人々を魅惑し、同時に人々に不安を与える。 つまり、この「行動の心理」というものは、プラス […]

【読書】文学の芸術を感じたい。「アダルト・エデュケーション」(著:村上由佳)「少年」(著:川端康成)

今回はあまり読んだことのないジャンルにチャレンジしてみました。 官能小説です。 友人とやっているpodcast番組の1周年企画として「官能小説読んでみた」をやってみよう!という話になり、一緒に本屋さんに買いに行きましたw アラサーの女二人が何やってんだって感じでしたけど、楽しかったです。笑 心は完全に、初めてエロ本コーナーに立ち入った少年でした。 下品にゲラゲラと笑ってしまった自分たちが今思うと恥 […]

【読書】偽善と愛情の違いとは?『自分に気づく心理学』(著:加藤諦三)

今回は身近な人との付き合いの中で、他人の何気ない一言が気になったことがきっかけで読んだ本です。 大した事ではなくても、相手の反応がイマイチだった時に、 「自分の発言が相手を不快にさせてしまったかな?」 と少し不安になると同時に、こちらに悪意がない以上は相手の感情をコントロールすることはできないのだし、嫌われても仕方ないでいっか。 と、自分を納得させてやり過ごしていたのですが、そうやっていては優しく […]

【読書】やっぱりすごかった!心がじんわりする小説『博士の愛した数式』著:小川洋子

小川洋子さんの作品は半年ほど前に読んだ『猫を抱いて象と泳ぐ』が初めてだったのですが、その作品がすごく好みだったので他の作品も読んでみたいなということで、王道の『博士の愛した数式』を選びました。 これは読んでおかないとかな、と。 この作品、帯に「270万人が泣いた」って書いてあるんですよ。 こうゆうこと書かれてると、 「本当に泣かせてくれるのかな?」とか、 「泣けなかったら自分って心冷たい人間なんじ […]

【読書】読むたびに大切な友人を一人失う物語『悲しみの歌』(著:遠藤周作)

今回はもう「まとめ」とかではなく、ただただ私の大好きなこの作品についてしゃべらせていただきたい。笑 この作品の紹介については別の記事でまとめておきたいと思いますので、どんな物語なのか簡単に知りたいという方はぜひ先にそちらを読んでいただければと思います。 (更新しましたらリンク貼ります) そして、本記事は後半にネタバレ要素を含みますのでご注意ください。 この作品が大好きな理由 今週、わたしの大好きな […]